【編集部選】気になる店舗特集
野菜のマンネリ料理を解消したい方、塩分・糖分・脂質の摂りすぎが気になる方へ。ちょっとした工夫をすることで調味料を減らす調理方法と旬の野菜を使ったバリエーション豊富な料理が学べます。誰でも手軽に料理できるところが魅力です。
ご自宅を開放した料理教室。太陽の光がたっぷり入って明るい教室です。
『旬の野菜を徹底して食べることで、体の中から綺麗にしていけば血液も綺麗になります。食で免疫力を高める調理法を伝授します。』という印西市にある料理教室「kitchen831」。野菜ソムリエが教えてくれる料理教室です。
季節の野菜をふんだんに使い、塩分・糖分・脂質を控えるために調味料を殆ど使わない調理方法を教えてくれると聞き、取材させていただきました。美容と健康に良い料理とのことです。
本当なら教室が開催されている時に取材したかったのですが、時節柄お休みの日に伺いました。教室はご自宅で、ダイニングキッチンを開放されています。
取材にもかかわらず、料理の材料を用意して調理してくださいました。
最初に、使用する野菜の説明から始まります。
旬の野菜についてー野菜の作用、扱い方、洗い方、切り方など。
用意されていた季節の野菜たち-白菜・キャベツ・ほうれん草・水菜・大根・人参・ごぼう・じゃがいも・さつま芋・玉ねぎ・りんごなど。
料理できるように刻まれた野菜に豚肉、出汁用の鰹と昆布。
どんな料理になるのでしょう。
続いて、調味料の選び方とレシピの説明があります。
いよいよ調理に入ります。この日は取材なので、野菜は切ってありました。
豚汁
鍋に豚肉を入れ炒め、根菜類に白菜を加えて肉の油で野菜をコーティングしていきます。この一手間により使う調味料が半分以下ですみます。油も水も入れません。
鰹と昆布を足して低温で加熱します。低温調理することで野菜から水分と旨味が引き出されます。芋類に火が通ったら火を止めます。
仕上げに味噌で味付け(味噌は入れる時に味噌の効果が出る適温があるそうです)。豚汁の出来上がり。野菜の甘みがたっぷりの優しい味です。
ごぼうガレット
フライパンにチーズをのせて、ささがきごぼうとベーコンを加えて焼きます。チーズが油の代わりになります。
キャベツの肉巻き
塩もみしたキャベツを豚肉で巻きます。フライパンには油をひかず、肉巻きをのせてから火をつけます。肉に焼き色が付いたら蓋をして蒸し焼きに。
山芋のごま油焼き
山芋の皮の部分をごま油を少しひいてフライパンで焼きます。調味料は塩を少し。残りの山芋はラップで包んでレンチン。
炒めものは台所で。生徒さんの人数は4名までなので丁度良い広さです。
食器や調理道具、調味料は自由に使えるように置かれています。
本日の献立
●黒豆ご飯
●豚汁
●具だくさんサラダー水菜、春菊、人参、白菜、キャベツ、玉ねぎ、リンゴ、生姜など
●キャベツの豚肉まき、ねぎソース添え
●山芋のごま油焼き
●レンチンした山芋のからしマヨネーズ和え
●ごぼうのカレット
これだけの品数が出来上がりました。
どれも野菜の甘味と旨味が感じられる優しい味です。野菜嫌いの方が好きになるというのも頷けます。
具だくさんサラダと黒豆ご飯も出てきました。黒豆ご飯のほんのり赤い色は黒豆の色です。
野菜がほとんどなのに十分過ぎるくらい満足のいく食事でした。
拝見していると、特に難しいことをされているわけでもなく普通に料理されていました。野菜の切り方や調理温度、時間に工夫があるようです。炒め物でも殆ど油を使用せず、野菜の良さが見事に引き出されています。
使った調味料は、豚汁に味噌、豚肉巻きのキャベツと山芋の炒めものに塩、油は山芋の炒めものにだけです。あとは、サラダに使用されていたドレッシングに調味酢(原料は米酢、はちみつ、塩)と肉巻き用のねぎソースに醤油と調味酢です。
同じ調味料でも良しあしがあるそうです。調味料についても教えてくれますよ。
こんな料理が毎日食べれたら、お肌にも身体にも良いんだろうなぁ...先生のお肌と体形を見れば納得です。
平野郷子先生
ジュニア野菜ソムリエ、アスリートマイスター、調理師の資格をお持ちです。
最後に先生にお話を伺いました。
どうして料理教室を開くに至ったか...
親族に糖尿病を患っている方がいて、その方のために病人食じゃなく体に良くて美味しい料理を作ってあげたいと思ったのが今の料理を始めたきっかけです。口コミで広がり、周りの方たちから教えて欲しいと頼まれ、他の方にも役立つならと教室を開くことになりました。もう10年になります。
小さい時から山の幸など身近な食材で添加物を使わない料理で育ってきたので、病人がいなくても自然とこの道に入っていたかもしれません。
メニューについて
季節の野菜を使いますので、その時ある野菜からメニューを考えます。すべて創作料理になります。同じ名前の料理でも普通のレシピとは違いますので。
授業では、メニューは一月ごとに変わります。一つの野菜で作れるメニューは無限なので、基本的に同じレシピはやりません。
野菜は旬の時期には味が美味しくなるだけでなく、その季節に人間に必要な栄養素がたくさん含まれています。その栄養を無駄にすることなく摂取することで身体の免疫力を高めることができます。野菜の旨味も引き出しますので、自然と使う調味料が減ってきます。もちろん、野菜だけでなく魚や肉類も一緒に摂り入れることが必要です。
レッスンの最初に野菜の説明をしますので、その良さを理解していただければ旬の野菜を食べようと思っていただけると思います。
普段のレッスンメニューの他に、ご希望に応じて離乳食・健康食・美容食・アスリートのためのスポーツ食など特化したメニューに対応することも可能です。ご相談ください。
レッスンについて
月謝制ではなくワンレッスン制です。気軽に参加していただければと思います。
完全予約制ですので、電話かメールでお問合せください。
料理歴○十年の私ですが、「えっ!えぇっ!?」と思うことを色々教えて下さいました。一度きりの受講でも大丈夫だそうですので、試しに一度レッスンに参加されてはいかがでしょうか。
取材を終えて、普段食べている物が自分の身体にどんな作用を与えてくれるのか、殆ど知らない・考えていないことに改めて気が付きました。空気清浄機などを使って空気を綺麗にしようとか、菌の除去は考えるのに、自分の体を作ってくれる食材のことをよく知らずに食べているってどうなのか…。今のコロナ禍の時代だからこそ、自分や家族の免疫力を高める食事をとることは、もっと大切。そんなことを考えさせてくれた「kitchen831」さんでした。
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。