地元暮らしをちょっぴり楽しくするようなオリジナル情報なら、成田・印西の地域情報サイト「まいぷれ」!
文字サイズ文字を小さくする文字を大きくする

成田・印西の地域情報サイト「まいぷれ」

イベント取材に行ってきました!

杉山ドクターのやさしい医学講座【認知症の人と家族の理解と接し方】

2022年11月12日(木)公津の杜コミュニティセンター(もりんぴあこうづ)にて、NPO法人住まい・まち研究会主催ももとせ・セミナーでおなじみ「杉山孝博医師のやさしい医学講座【認知症の人と家族の理解と接し方】」が開催されました。

~認知症の原因と治療および予防を中心に~

約30名の皆さんが、杉山ドクターのやさしい医学講座【認知症の人と家族の理解と接し方】に真剣に耳を傾けていらっしゃいました。

杉山ドクターのご紹介

川崎幸(さいわい)クリニック院長

杉山 孝博医師

1973年東京大学医学部卒。東大付属病院で内科研修後、患者・家族とともにつくる地域医療に取り組もうと考えて、1975年川崎幸病院に内科医として勤務。以来、内科の診療と在宅医療に取り組んできた。 1987年より川崎幸病院副院長に就任。1998年9月川崎幸病院の外来部門を独立させて川崎幸クリニックが設立され院長に就任し、現在に至る。現在、訪問対象の患者は、約80名。
1981年から、公益社団法人認知症の人と家族の会の活動に参加。全国本部の副代表理事、神奈川県支部代表。公益社団法人日本認知症グループホーム協会顧問、公益財団法人さわやか福祉財団評議員。
認知症グループホームや小規模多機能型居宅介護の制度化や、グループホームなどの質の評価の委員会などの委員や委員長を歴任。
著書は、杉山孝博著「マンガでわかる 認知症の9大法則と1原則」(法研)、杉山孝博監修「親の認知症に気づいたら読む本」(主婦の友社)、杉山孝博監修「認知症の人の不可解な行動がわかる本」(講談社)、 杉山孝博監修「認知症の人のつらい気持ちがわかる本」(講談社)、杉山孝博著「認知症の9大法則50症状と対応策」(法研)、 杉山孝博著「イラストでわかる高齢者のからだと病気」中央法規、「介護職・家族のためのターミナルケア入門」(雲母書房)など多数。(出典:社会医療法人財団石心会 川崎幸クリニックホームページ)外部リンク

医学講座中、今まで観て来られた様々な事例なども織り交ぜながら、認知症について知る術のない編集者にも「ひとごとではないな」と思える説明してくださいました。

 

当日配布頂いた資料を基に項目を極々一部紹介しますが、もっと詳しく知りたいと思われた方は、社会医療法人財団石心会 川崎幸クリニックホームページ「院長ご挨拶」をご覧ください。

認知症なってしまったときの10か条

 

認知症になると、自分が病気になっていることが分からなくなる(「病識がなくなる」という)のが普通である。たとえば、「もの忘れはない」、食事をした直後に「まだ食べていない」、「人に迷惑をかけることはしていない」など、大部分の認知症の人は、自分の能力が低下したことや自分の行ったミスなどを認めようとしない。認知症の人を説得したり、説明しても直後に忘れてしまうので、効果が得られないのが普通である。
したがって、「認知症になってしまったときの10か条」が、認知症になってしまった人にどれほど有効かが不明である。しかし、認知症の初期には自分の状態が分かっている場合も少なくないし、認知症は介護家族の問題でもあるので、家族も知っていただき、認知症の人とともに注意を払うのは有益であろう。(出典:配布資料より一部抜粋)

第1条:置き忘れ・しまい忘れが目立ってきたら要注意!

第2条:「お歳はおいくつですか?」と問われて、「?」となったら要注意!

第3条:早期診断・早期治療が大切

第4条:積極的に治療を受けよう

第5条:趣味や経験を生かそう

第6条:認知症になっても前向きに生きよう

第7条:仲間を見つけて、励まし、励まされ

第8条:介護サービスを思い切って利用しよう

第9条:経済的負担を軽くするため制度を活用しよう

第10条:現状を認めよう

(配布資料より一部抜粋・出典:大法輪 平成27年2月号)

認知症の人とよいコミュニケーションをとるための12カ条

 

認知症とは、「記憶力・判断力・認識力・推理力などの知的機能の低下によってもたらされる生活障害」と言うことができます。普通に生活ができた人が、同じ事を繰り返す、家族の名前が言えなくなる、介護者を「私の大事な物を盗んだ」と疑うなどの様々な言動をするようになって、周囲に混乱が生じるのです。それに対して、説明・説得・否定・抑制・禁止などの方法では効果がなく、混乱を深める場合がほとんどです。上手に対応するためには、認知症の特徴をよく知ることが必須です。

 

「認知症の人とよいコミュニケーションをとるための12カ条」を見て行きましょう。

第1条:記憶になければ本人にとって事実ではないと知る

第2条:思い込んだことは絶対的な事実です

第3条:プライドを尊重しよう

第4条:昔の世界に合わせよう

第5条:こだわる気持ちを受け入れて

第6条:ひどく出るのは信頼の証し

第7条:嘘も方便と割り切る

第8条:押してダメなら、引いてみな!

第9条:良いとこ探しに徹しよう

第10条:ほめ上手は、介護上手

第11条:症状の変化に戸惑わない

第12条:サービス利用で、余裕を持とう

(配布資料より一部抜粋)

特定非営利活動法人住まい・まち研究会

「杉山ドクターのやさしい医学講座」は毎年秋の恒例の行事で、2009年以来継続して開催されています。

主催者のNPO法人住まい・まち研究会代表 夏目幸子さん

ももとせ・サロン(成田市公津の杜3-11-1)は老若男女問わず皆さんの心のオアシスとして、様々なイベントを定期的に開催しています。近隣の子どもたちにも大人気な夏目さんです。


謝意:前回に続き「杉山ドクターのやさしい医学講座」を取材しつつ拝聴し、認知症は他人事ではないことを理解できました。NPO法人住まい・まち研究会は落ち着く場で、代表の夏目さんご夫妻はやっぱり会いたくなる方々です。いつも本当にありがとうございます。取材をさせていただき、夏目さんご夫妻を始め関係者の皆さん参加者の皆さんに心から御礼申し上げます。

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。